クラッスラ・オバータ(通称 カネノナルキ/金のなる木)は、多肉質で楕円形の葉を持つ多肉植物で、非常に人気のある観葉植物です。マネープラントや金のなる木と呼ばれることもありますが、かつては持ち主に幸運をもたらすと考えられていたため、新築祝いの贈り物として贈られることが多かったようです。この記事では、クラッスラ・オバータの特徴や育て方を紹介しています。
クラッスラ・オバータの生育基本情報
基本情報
分類 | 多肉植物、観葉植物 | |
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サイズ | 10~50cm | |
育てやすさ | 簡単 | |
置き場所 | 春夏秋 室外(風通しのよい日なた) | |
冬 室内(日当たりのよい場所) | ||
性質 | 耐暑性 強い | |
耐寒性 弱い | ||
乾燥 強い | ||
開花 | 11月~2月 | |
増やし方 | 挿し木 |
栽培・お手入れカレンダー
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1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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置き場所 | 日当たりの良い室内 | 室外(日なた) | 日当たりの良い室内 | |||||||||
水やり | 月2回ほど | 土が乾いたらたっぷり | 月2回ほど | |||||||||
肥料 | 緩効性化成肥料 | |||||||||||
植え替え | 植え替え | 植え替え |
クラッスラ・オバータの育て方
置き場所
クラッスラ・オバータ(カネノナルキ)は、光を非常に好む植物です。また湿度は30~50%の低湿度が適しています。そのため、春から秋にかけては、外のベランダやデッキの上、または室内の開放的な窓際など、日が当たり、周囲の空気が循環するような場所に置きましょう。ただしあまり強い日差しの下では育成がうまくいかないことがあります。葉が黄色くなっているような場合は、どこか別の場所に移動させましょう。
寒さには強くないため、冬場は日当たりの良い室内に置きましょう。
水やり
春から秋にかけては、鉢土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷりと水を与えます。冬場は、月に2回程度に回数を抑えます。
ただし、クラッスラ・オバータなどの多肉植物の水やりには注意が必要です。多肉植物は、葉っぱに水分を蓄えているので、水をやりすぎると、水分過多で枯れてしまうことがあるからです。
慣れないうちは、植物が水を必要とするかどうかを確認するために、鉢植えの土に指を3~5センチほど突っ込み、それが完全に乾燥していると感じる場合は、植物に水を与えると良いでしょう。土が湿っていると感じたら、水を与えないでください。
用土
水分が多すぎると根腐れを起こす可能性があるので、水はけのよい土を使用してください。多肉植物用やサボテン用の土がおすすめです。
肥料
クラッスラ・オバータはそれほど肥料を必要としませんが、与えるのであれば、サボテンや多肉植物用に作られた液体肥料(または普通の観葉植物用の液体肥料)がおすすめです。ただし、液体肥料を与えるときは注意が必要です。土が乾いているときに液体肥料を与えると、植物の根系にダメージを与える可能性があるので、必ず液肥を施す前と後に水を与えて、しっかりと吸収されるようにしましょう。また、多肉植物用の緩効性化成肥料などもおすすめです。
剪定
クラッスラ・オバータの剪定に最適な時期は春です。
茎の周りの茶色い輪の一つ上の部分を、鋭利なはさみで剪定します。剪定した場所には新しい茎が2本生えてくるので、その点を踏まえ、将来的にどのような姿にしたいかをイメージして、適切な場所を選びましょう。
なお剪定の際には、植物にダメージを与えたり、病気を蔓延させたりしないように、常に鋭利で滅菌された道具を使用するよう注意しましょう。
増やし方
クラッスラ・オバータは、挿し木または葉挿しで簡単に増やすことができます。
挿し木による増やし方
挿し木に使う枝は、植物を根付かせるために8〜10cmほどの長さが必要となります。(それほど長い枝がない場合は、葉挿しによる増やし方を試してみるとよいでしょう)
鋭くてきれいなハサミを使用し、枝を切断し、切断面を3~5日ほど乾燥させましょう。切断したばかりの切り口は湿っており、湿った状態で根付かせようとすると病気を招きます。
切り口が乾いたら、用土を入れた鉢に切り口を入れます。切り口が根付くまでは、水を控えめにして、根付いた後は、普通のクラッスラ・オバータと同じように扱います。
葉挿しによる増やし方
株が小さい場合や、数枚の葉しか収穫できない場合でも、葉だけでクラッスラ・オバータを増やすことができます(=葉挿し)
なるべく元気な葉っぱを切り取り、葉の付け根が軽く土に埋まるように置きます。その後、葉が根を張るまで控えめに水をやります。葉が根を張ると、土に触れた葉の端から小枝が生え始めます。小枝が出てくるまでには、2週間から2ヶ月かかります。株が10cmほどの高さになったら、通常のクラッスラ・オバータと同じように扱うことができます。
植え替え
若い株は、2~3年に一度は植え替えをして、成長を促します。古い株の場合は、4~5年に一度、または必要に応じて植え替えます。植え替えは、生育期が始まる前の春先に行います。
鉢から土と一緒に株を取り出したら、根が白く、健康な状態であるかどうかを確認しましょう。根が黒ずんでいたり、黒ずんでいたり、茶色く湿っていたりする場合は根腐れしている可能性があるので、古土を落として根をハサミで切り落とします。
新しい土に株を収め、植え替えが完了したら、その後1週間ほどは水やりを控えましょう。また肥料を与える場合は、最低でも1ヶ月は待ってから施肥しましょう。
クラッスラ・オバータってどんな植物?
基本情報
学名 | Crassula ovata | 和名 | フチベニベンケイ |
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科名 | ベンケイソウ科 | 属名 | クラッスラ属 |
原産地 | 南アフリカ | 分類 | 多肉植物・観葉植物 |
形態 | 多年草 | サイズ | ~60cm程度 |
特徴
クラックス・オバータは、楕円形の緑色の葉を持ち、ピンクや白の小さな花を咲かせる多肉植物です。南アフリカやモザンビークのクワ・ズールー・ナタール州や東ケープ州が原産ですが、ヨーロッパやアメリカでは100年以上前から栽培されています。
この植物の美しく鮮やかな緑色の葉は、成長と再生の象徴であり、富と繁栄の象徴でもある翡翠の石に似ていることから、成長と再生を象徴しています。
室内でも育てやすく、手入れが簡単で、しかも長持ちするので、世界中で人気の観葉植物です。